instagram
instagram
facebook
睡眠

睡眠

睡眠負債とは?セルフチェック方法や解消法も解説

2024.01.23

「睡眠負債」という言葉を聞いたことがありますか?毎日仕事や学業、家事などで忙しく、睡眠時間を十分に確保できていない方は多いのではないでしょうか。睡眠負債は、生活の質や健康状態にもさまざまな影響を与えるため注意が必要です。

今回は睡眠負債の意味やセルフチェック方法、解消法をご紹介します。

睡眠負債とは?

睡眠負債とは、日々の睡眠不足の蓄積により心身の不調を招いてしまうことを指します。睡眠負債が長期間続くと、集中力の低下や身体の怠さだけでなく、生活習慣病を含む病気の疾患リスクが高まるとされているのです。

睡眠不足と睡眠負債には、以下のような違いがあります。

  • 睡眠不足…一時的に十分な睡眠時間を確保できない状態
  • 睡眠負債…長期間にわたり、睡眠不足が積み重なっている状態

睡眠が不足し続けると、睡眠負債に陥ってしまうため、日々の時間の使い方の見直しが必要です。

仕事や学業、家庭の忙しさなどの理由で、しっかりと睡眠時間を確保することが難しいという人は多くいます。 睡眠負債を解消するためには、十分な睡眠時間を確保して、良い睡眠を得られる習慣を身につけることが大切です。週末や休暇中に寝溜めするのではなく、毎日の睡眠習慣を改善しましょう。

日本は睡眠負債大国

経済協力開発機構(OECD)の「Gender Data Portal 2021」の調査によると、 日本人の平均睡眠時間は加盟30カ国のなかで最下位という結果でした。睡眠不足や睡眠の質の低下が広く報告されており、社会的な課題となっています。

この背景には仕事以外に家事や育児などやることが多く、睡眠時間を削っている人が多いことが挙げられます。

ほかにも、夜遅くまでスマートフォンやパソコンを使用することも要因のひとつです。画面の光を目に入れたり、操作によって脳が興奮したりすることで入眠しづらくなります。

米国睡眠財団が報告した、年代ごとに推奨される睡眠時間は以下のとおりです。

  • 18~64歳…7~9時間
  • 65歳以上…7~8時間

必要な睡眠時間には個人差があるため、不調や日中の眠気がないかなどを確認しつつ、自分に合った睡眠時間を見つけましょう。

忙しい日々のなかで睡眠を後回しにしてしまう方は、生活習慣を見直し、睡眠時間の確保を優先させることが重要です。

参考:「Gender Data Portal 2021」(経済協力開発機構)

睡眠負債のチェックリスト

睡眠負債は徹夜などの明らかな睡眠不足とは異なり、毎日の睡眠不足が原因のため気付きにくいです。睡眠負債の可能性があるかどうかをチェックしてみましょう。

以下の項目に当てはまる場合は、睡眠負債である可能性が高いとされています。

  • 日中に眠気に襲われる
  • 寝つきが悪い
  • 眠りが浅い
  • 目覚めが悪い
  • 身体がだるい
  • よく眠れた実感がない
  • 仕事や勉強の集中力が低い

無意識のうちに睡眠負債に陥っているおそれがあるため、チェックが多い場合は睡眠の改善を目指し対策を始めましょう。

睡眠負債を放っておくとリスクもある

睡眠負債は、放っておくとさまざまな不調や病気の原因となります。長期間にわたって十分な睡眠を取らない状況が続くと、以下のような健康への悪影響が現れるおそれがあります。

  • 太りやすい
  • 感情が不安定になる
  • 免疫力が低下する
  • 高血圧や糖尿病などのリスクが増える
  • 注意力や認知機能の低下が起こる

短期間の睡眠不足では、日中の眠気や注意力、集中力の散漫などが起こります。睡眠負債にまで発展すると、病気のリスクが高まり、健康に悪影響を及ぼしてしまうのです。

睡眠負債の解消法3つ

ここでは睡眠負債の解消法をご紹介します。生活の質を高めるためにも、できることから少しずつ取り入れていきましょう。

1.睡眠環境を整える

睡眠負債を解消するには、寝室の環境を整えることが大切です。寝室の光は暖色系のものや間接照明にします。室温は、夏場は26度前後、冬場は16〜19度の設定が理想的です。快適な温度と照明は質の高い眠りにつながります。

また、寝具選びも重要です。枕は呼吸がしやすく、仰向けでも横向きでも自然な姿勢を作れる高さに調整できるタイプがおすすめです。

寝る前にカフェイン入りの飲み物を摂取することや、スマートフォンやパソコンを使用することは、睡眠の質を低下させます。これらの習慣を見直すことで、良い睡眠環境を整えられます。

2.短時間の昼寝をする

睡眠時間を十分に確保できない場合は、日中に短い昼寝を取り入れましょう。昼寝をすることで、認知症の予防や学習能力の向上が期待できます。15〜20分程度の昼寝が適切であるため長時間の昼寝は避けてください。短時間でもリフレッシュ効果があり、頭がすっきりして集中力が高まります。

昼寝をとる時間帯は、正午から午後3時頃が理想です。

リンナイ株式会社が日本、アメリカ、中国、フランス、フィンランド計5カ国の20〜60代の男女計1,000名を対象に行った調査によると、日本は昼寝をする傾向が最も少ないと報告されています。午後の仕事のパフォーマンスを上げるためにも、昼寝を積極的に取り入れましょう。

参考:「世界5カ国の睡眠事情に関する調査」(リンナイ株式会社)

3.必要な睡眠時間を先に確保する

仕事や家事などで忙しい毎日を送っていると、睡眠時間を犠牲にしてしまうこともあります。そうならないためには、まず十分な睡眠時間を先に確保してから、1日のスケジュールを組むことが大切です。睡眠を優先することで、日中のパフォーマンスが向上します。

理想的な睡眠時間は8時間程度とされていますが、人によって異なります。必要な睡眠時間は体質や生活環境によって変わるため、個々の生活スタイルや体調に合わせて睡眠時間を調整しましょう。

また、1日3〜4時間のショートスリーパーは脳や体に負担がかかり病気のリスクが高まるといわれています。短時間の睡眠では充分な休息が得られず、健康被害を及ぼすおそれがあるため改善が必要です。

まとめ

睡眠負債とは、日頃の睡眠不足が積み重なり、心身の不調を招くことです。日本は世界的にみても平均睡眠時間が短いことが報告されています。

睡眠負債が長期化すると太りやすくなったり、免疫力が低下し病気のリスクが増えたりするなどの悪影響があります。日々、十分な睡眠を確保することが健康や生活の質を向上させるうえで重要です。

短時間の昼寝や必要な睡眠時間を先に確保するなどの方法を実践し、身体に必要な休息をとりましょう。

記事を書いたライター

マイまくら マガジン編集部

毎日の睡眠の質を高めるために役立つ「寝具」や「睡眠」の関連情報を提供するマイまくら マガジン編集部です。

LINE@友だち募集中